『中央公論社の八十年』（中央公論社）
昭和４０年１０月１８日 発行
目次
序（嶋中鵬二）
はじめの頃 3
普通教校の蕃風 4
普通教校の創立
校風一新と高楠順次郎
要求事項の実現
『反省会雑誌』の誕生 12
反省会の発足
『反省会雑誌』の首巻号
定期刊行と編集陣
東転 23
大谷光瑞の改革思想
東転後の『反省雑誌』
麻田駒之助の役割
改題と分裂 32
『中央公論』の由来
桜井義肇の洋行と『新公論』
高島米峰と『中央公論』
近松秋江と高山覚威 41
近松秋江編集者となる
白鳥と秋江
高山覚威と文芸欄の拡張
文芸欄の方針
滝田樗陰とその周囲 53
海外新潮と海内思潮 54
英文科の学生
秋江と樗陰
高山覚威の下で
青年樗陰の苦悩 61
麻田社長を説得する
短躯の持ち主
真山青果と樗陰の悩み
徳富蘇峰との関係 68
『国民新聞』の記者となる
伊藤公遭難の記事
正宗白鳥と夏目漱石 75
白鳥と樗陰
夏目漱石の登場
漱石の逆鱗
広告文の信念
人に惚れ込む 85
二葉亭四迷と風葉
自然主義文学の勃興
雑誌編集者
新人の登竜門 92
人力車で訪問
作家への態度
小山内薫の小説
里見【弓享】と広津和郎
吉野作造 104
デモクラシーの提唱
中央公論言論史上の人々
本願寺からの独立
大谷光瑞の度量
編集会議の持ち方 113
編集部員のみた樗陰
青年のような情熱
さかんなる食欲 117
樗陰の収入
書画の蒐集
樗陰の小説
嶋中鵬二と婦人解放 125
雌伏の時代 126
入社の頃
善さんの気苦労
樗陰の下で三年間
『婦人公論』の創刊 132
「婦人問題号」
婦人雑誌の提案
半沢記者の馘首
波多野秋子 141
遠見の美人
変わった女
美人記者の教養
初期の指導理念 149
震災前の編集部と嶋中雄作の苦悶
善哉問答
女権拡張の方針
強敵『改造』の出現 158
樗陰の時代感覚
樗陰と実彦
左翼化の限界
家庭における女権論者 163
新婚時代
編集者の生活
「悪妻愚母号」 168
婦人の時代は来れり
大正初期の目次から
反対の合一
『中央公論』は歌舞伎座 176
松井須磨子の自殺
『改造』との競争
丸ビル移転
「波多野秋子氏の霊に捧ぐ」 182
有島武郎情死事件
最後の出社
死を前にして
大地震の取上げ方 191
丸ビル七階の恐怖
嶋中家の編集会議
隠し芸いろいろ 196
樗陰の胃袋
義太夫に凝る
宴会の余興
樗陰死す 201
晩年の樗陰
退職願と感謝状
告別式
社業の拡充と解散 209
あとを継ぐ人たち 210
三人の合議
情実を断つ
新分野の開拓
高野敬録の退社
中央公論社を引き継ぐ 216
円本時代と定価据え置き
経営の不振
譲渡の交渉
誌上の発表
やわらかい『婦人公論』 229
新編集長高信峡水
新年号の変化
大衆化の端緒
出版部の創設 234
事業規模の拡大
村松梢風の勧告
牧野武夫の入社
『西部戦線異状なし』
『婦人公論』の大衆化 245
八重樫昊
タイム・レコーダー
愛読者訪問旅行
嶋中コレクション 253
激増する社員
半沢への贈り物
新しい経営
シェークスピヤ全集と谷崎源氏 257
『踊る地平線』その他
『新修シェークスピヤ全集』
『谷崎源氏』の企画
山田孝雄博士の校閲
二七会と十日会 267
自由な会合
女流のあつまり
代理部の創設
五十周年記念の祝賀 272
各種の記念事業
『婦人公論』の二十年
編集者の競争
出版界の思想統制 278
戦前の弾圧
「生きてゐる兵隊」事件
民間アカデミー国民学術協会
戦時体制の風当たり 286
軍部のいやがらせ
無言の反抗
『新風』の発行停止
自発的廃業 292
「細雪」と「東方の門」
横浜事件
『婦人公論大学』の販売
別れの言葉
戦後の社業 303
中央公論社の再建 304
嶋中社長の上京
再建の準備
旧社員の復帰と新陣容
再建当初の困難 310
雑誌の復刊
出版の企画
新社員と嶋中晨也
組合の結成と追放問題
嶋中雄作の死 318
嶋中鵬二の入社
社長の死去と後任問題
合議制と社屋の建設
永井荷風と谷崎潤一郎 326
新社長の社内歴
義理堅い永井荷風
谷崎潤一郎の美食
『細雪』と『源氏物語』の新訳
雑誌の歩みから 334
雑誌中心の経営
『自然』と『少年少女』
七十周年の前後
創作欄の拡充と論争
『鍵』と『楢山節考』
ミス婦人公論と女流文学賞
混乱を乗り越えて 348
栗本専務の辞任
『週刊公論』の創刊
「風流夢譚」事件
週刊誌の休刊と吉田秀雄
最近の社業展望 359
組織と計画性
出版局の活動
社業の拡張
あとがき（杉森久英） 359
年表・中央公論社の八十年 371
＊注記 【 】内は本来一文字ですが、表示できないのでこのような表記にしています。
