近藤富枝『本郷菊冨士ホテル』(中公文庫)

昭和五十八年四月十日 発行

《単行本》『本郷菊冨士ホテル』昭和四十九年九月(講談社

目次


はじめに 7


第一章 菊冨士ホテル誕生 9
 ある夏の日に 
 羽根田幸之助の上京
 菊冨士楼
 幸之助のアイデア商法 
 東京大正博覧会


第二章 エキゾチックな雰囲気の中で 37
 第一次世界大戦
 ロシアの東洋学者たち
 コンラドの恋
 ネフスキーと粛清
 オレスト・ド・ブレトネル
 大杉栄と大石七分
 一犯一語
 伊藤野枝
 日陰茶屋事件
 リスの毛皮と谷崎潤一郎
 夢多き男
 食堂がきらいだった夢二
 名作「黒船屋」のモデル
 天才翻訳家増富
 女房のようにピアノを愛した男
 

第三章 宇野浩二をめぐる人たち 105
 梅の間の客
 宇野浩二、菊冨士ホテルに入る
 ハイカラ八笑人
 地下の食堂
 浩二の世界
 関東大震災
 ゲイクラ
 直木の貧乏時代


第四章 マルキスト高等遊民たち 155
 広津和郎のかけおち事件
 青桐の見える部屋
 福本和夫の入居
 混迷の時代
 女給の歌
 ロシア新帰朝の女人たち
 広津の女難


第五章 塔の部屋 199
 風の音
 矢田津世子
 一本の藁
 炎上


おわりに 226


解説(小松伸六) 229

年譜
主要参考資料
菊冨士ホテル附近略図
菊冨士ホテル平面見取図