稲垣浩『ひげとちょんまげ 生きている映画史』(中公文庫)

昭和五十六年五月十日 発行

目次


第一部
 映画館の表飾り 11
 ロケーション今昔 14
 サイン攻め 18
 チョイ待ち草のやるせなさ 22
 撮影所のいい伝え 25
 うぐいす鳴けば「うぐいす峠」 27
 悪役は出世のはじまり 30
 現像液にて現像すべし 33
 映画とタダで見る工夫 36
 題名は映画の顔 39
 忍者横行 43
 マゴマゴしてはいられない 47
 ニセモノがホンモノになるとき 50
 まかりならぬ譚 53
 魂がチョン切られる 56
 映画法技能審査 59
 撮影所気象学 62
 さきレコ、あとレコ、ケツカッチン 66
 ラムネに追われた映画人 69
 映画館のプログラム 72
 富士山は見ていた 76
 人の心のうつりかわり 79
 夜の撮影あれこれ 82
 一筆啓上、火の用心 85


第二部
 阪妻の親友ぎらい 91
 スムズのズロツォー 95
 名所長列伝 98
 夢の横綱土俵入り 101
 真剣ものがたり 104
 気楽なフキ替え 107
 原爆被害者 110
 アタマを使った先覚者 113
 小道具という職分 116
 アーノネのオッサン 120
 カメラマン出世譚 123
 スタアをつくった殺陣師たち 126
 泣く子と監督には勝てん 129
 大映社長菊池寛 132
 独立プロ乱立のむかし 135
 映画ファン気質 138
 千恵蔵遭難の池 141
 大スタアの愛称 144


第三部
 監督とヒゲの話 149
 第八芸術! ふん 152
 大先輩 156
 梶原金八のはなし 159
 ニセモノ往来 163
 ノー・グッドの集まり 166
 お湯の中からストップ 169
 早撮り競争 172
 助監ものがたり 175
 監カメ夫婦説 178
 臨戦映画人 181
 つくられなかった五輪映画 184
 デスマスクはささやく 188
 喧嘩もまた楽し 191
 『ヒロシマの緑の芽』の友情 194
 トリマシタナキマシタ 197
 忘れたころにきた天災 200
 むかしを偲ぶ会 204


 あとがき 207

 作品リスト 210


 解説(佐藤忠男) 213