浜田研吾『脇役本』(私家版)

平成十七年二月一日 発行

脇役本への誘い 3


武田正憲 積極的に享楽する本 14
上山草人 ゲテモノ怪優の戸惑い 16
杉勇 内田吐夢とのビミョーな関係 18
徳川夢声 話術の神様は自嘲する 20
滝沢修 妻へつづった書物愛 22
中村芝鶴 枯れた処女出版 24
高橋豊子 おばちゃん女優パリをゆく 26
秋月正夫 鞍馬天狗は荷が重し 28
青山杉作 先生はパイプがお好き 30
薄田研二 モダーン悪役の還暦祝い 32
佐々木孝丸 アカにまみれた青春記 34
丹下キヨ子 巨大ハンバーグの隠し味 36
龍岡晋 文学座とクボマンに殉じて 38
古川緑波 以下に略した出演記録 40
加東大介 芝居づくりは反戦美談か 42
三國一朗 草創期デブタレントの憂鬱 44
市川小太夫 クラゲもトルコも夢の跡 46
大矢市次郎 酔演で東野英治郎をヘコます 48
浪花千栄子 南高キクノのどぶ川半生 50
市川翠扇 決め球は、わたしの声色で 52
浦辺粂子&菅井一郎&河津清三郎 三人寄れば… 54
細川ちか子 ちか子ママは毒舌よ 56
伊藤雄之助 隔離病棟の狂人たちへ 58
殿山泰司 顔色悪し奈良女 60
市川左團次 いけねぇや、遺稿になるねぇ 62
伊丹十三 水割りは薄手のグラスで 64
宮口精二 アパート館主のひとりごと 66
永井智雄 キャップは代々木系 68
山村聰 竿にもコーヒーにもこだわります 70
中村鴈治郎 なりこまやのDNA 72
坂東三津五郎 フグと鴨と生肉と 74
芦田伸介 そこにクリープはあるやなしや 76
柳永二郎 新派狂いも神保町へ 78
小沢栄太郎 若妻が描いたテニスラケット 80
左卜全 過去を正夢に生きる幻 82
坂東調右衛門 楽屋にオルグがやってきた 84
永井柳太郎 不良在庫と化した自叙伝 86
内田良平 岡田英次は毎朝タツぞ 88
三津田健 おとうちゃまへの喜寿祝い 90
千秋実 卒中に生きるなり 92
曽我迺家明蝶 お香臭い艶ばなし 94
松本克平 屑本マニア、古書店で憤慨す! 96
木村功 妻がつづった男の友情 98
金子信雄 中毒ものの食い合せ 100
東野英治郎 四十五分で読める漫遊記 102
小松方正 ロマンチストな背脂役者 104
小林重四郎 上吉ハムレットに大ブーイング 106
佐分利信 サブリドンの永遠の人 108
田崎潤 遺骨を食べた東郷大将 110
山本麟一 おでんはふたりで…… 112
有島一郎 ピエロの幕もやがてはおりる 114
内田朝雄 岩尾のおやじは男だな 116
加藤嘉 ヨシ、絵本のモデルだ! 118
中村伸郎 ツルッツルッは消化に悪し 120
河原崎権十郎 代役はつらいよ 122
北見治一 お春さんの雄叫び 124
沢村貞子 絶滅ちかし粋筆文庫 126
志村喬 クロサワ呪縛のスクラップブック 128
小暮実千代 おそるべき大福のタタリ 130
成田三樹夫 愛しの妻と友情トライアングル 132
松山英太郎 真っ赤なカバーと母の償い 134
川谷拓三 拓ボン、男鶴田に破門される 136
潮健児 栗ぜんざいを喰った男 138
花沢徳衛 頑固な役者の粘着質 140
久松保夫 日真名氏のこけし狂い 142
岸田森 ペペ・ル・モコですよ。 144
市川團蔵 西海に消えた老優 146


脇役本閑話 巻末スペシャトーク 162


文献ガイド 174
俳優館総目次 178
あとがき 184   

*注記 著者の浜田氏の「浜」は本来別の異体字ですが、表記できないので便宜上「浜田」という表記を使っています。