大久保房男『文藝編集者はかく考える』(紅書房)

昭和六十三年四月十五日第一刷 発行
ISBN:4893810073

目次


文章と言葉のこと 
 型通りと型破り 11
 オノマトペと常套語と記号 23
 文章の中の敬称 26
 させていただきます 32
 支那・中国・中華 36
 バカとアホ 44
 文章のひっかかる病 48
 文章が軽んじられている 51
 読書中のいらいら 58
 気になる文章 62


文壇のこと
 文壇について 83
 文学の不振と文藝書の売行不振 116
 常識と文士 122
 記憶と事実 125
 噂 131
 「学者に文学が解ってたまるか」 132
 文士と自由 
  藝術院と文士 137
  言論の自由 140
  言いたいことの言える生き方 142
  表現の自由 144
  常識と表現 147
  手垢のついた言葉 149


文士と恩師のこと
 正宗白鳥
  教わったこと 155
 佐藤春夫
  敗戦国の貢物 159
  いかめしくない野火野人先生 163
 尾崎一雄
  すばらしい眺め 176
  ワセダ・ボーイ 180
 中山義秀
  津中学の校歌 182
 中野重治
  革命家であり文学者であり 185
 丹羽文雄
  作家論の勧め 198
 平林たい子
  座談会で 202
 高見順
  癇癪 204
  『生命の樹』の主人公の妻 206
  最後のころのこと 210
 原民喜
  文学志望 218
 山本健吉
  『古典と現代文学』のころ 224
 中村光夫
  陽気な敵意 228
 椎名麟三
  川原湯でのこと 223
  小説の切り 237
 柴田錬三郎
  形見にスプーンを贈られて 240
  佐藤春夫門下 252
 安岡章太郎
  エッセイ集『人生の隣』 254
  照れ屋 250
 吉行淳之介 
  『男と女の子』のころ 263
  Mの存在 270
 遠藤周作
  敬虔なカトリック教徒 273
  イエスの功徳 276
 有吉佐和子
  物珍しさ 278
 折口信夫
  学徒出陣のころ 286
  先生の怒り 290
  藝能史の演習 293
 西脇順三郎
  戸惑い 297
 奥野信太郎 
  先生の手紙 300


編集者として
 文学者への尊敬の念 307
 終戦直後の新米編集者 310
 男尊女卑と言われる者の弁 313
 「侃侃諤諤」の経験 319
 督促は愛より 325
 先輩後輩対談
 文藝編集者はかく考える 330


あとがき 369