藤沢桓夫『大阪自叙伝』（中公文庫）

昭和五十六年三月十日　発行

目次

ふるさと談義−−序に代えて　11

　　Ⅰ
回想の楽しさ　27
生れた土地　31
文学は環境か　35
大阪を描いた小説　39
作家と大阪との因縁　43
「芝居裏」の女　47
文学少年の日　51
あの頃の中学校　56
大正の中学教師　60
初恋の味　65
学校教師と文学　69
投書家の王様　73
むかしの新聞小説　77
大阪文化と中之島　81
言葉は変身する　85
懸賞小説の作家たち　89
嘘と真実　93
禁を犯して　97
ペンネームの由来　101
大阪高校を受けた頃　105

　　　Ⅱ
新しい文学仲間　111
古書を漁る高校生　115
芥川さん訪問　119
晩年の芥川龍之介　124
最初の同人誌　129
小出楢重さんの思い出　133
横光利一氏の手紙　138
恩人・宇崎祥二　142
同人雑誌の黄金時代　147
片岡鉄平さんのこと　151
一匹狼たち　156
宗右衛門町の人　160
酒と文学　165
奇妙な友情　169
酒徒行伝　173

　　Ⅲ
詩人小野十三郎　179
武田麟太郎の「釜ヶ崎」　187
猟奇の一夜　191
三高の帽子　196
谷崎潤一郎寸描　200
ビラを撒く大学生　205
大阪の大佛次郎　210
横光さんのこと　215
人生に師あり　219
菊池寛先生のこと　224
心尽くしのちらし寿司　229
遊廓の煙草屋　234
天衣無縫の人　239
大阪の奇人　246
梶井基次郎の面影　251
おもろい男　260
庄野兄弟　265
今東光和尚　269
与謝野晶子の思い出　274
俳人橋本多佳子　278
五味康祐と司馬遼太郎　283
忘れ得ぬ人々　288

著者後記　293
　

解説（大谷晃一）　297